というわけで、またオリエント急行。ネタに出かけるとシリーズ(と言えるかどうか微妙だけど)がぶつ切りになってよろしくないですな(汗)
説明の必要もないワゴン・リの青い客車。1輌の定員10名のLX10、16名のLX16、20名のLX20…と、要は1人用×10室の寝台車ですが、そのうち何室を2人用に使えるような仕様または改造したかということでLXはLUXUARY(ラグジュアリーの綴り合ってるかな?)の略、その後ろの数字が定員という形式の決め方でした。
何よりも濃紺の客車に燦然と輝くこのエンブレム。当時のびわ湖パラダイスのオリエント急行ホテルでも見られたわけですが、こちらは線路の上を走る生きている車両なわけで、その輝きと重みは格別でした。
で、日本の線路上を走らせるにあたってはJRの車籍と検査が必要なので、その標記車両妻面にされていました。
3号車3472の妻面に施された検査標記。通常メーカー名が入るのは新車の標記ですが、日立笠戸工場で日本向けに改装されたので63年10月日立。形式はLX16。今でこそE○○系とかありますが、形式にローマ字が入ってるってのは当時すごい違和感でした。
この写真には写ってませんが、これ以外に「東シナ」所属も標記されていました。来日の記念にそのままにしておくとNIOEのグラーツ会長が言ってましたけどその後イントラフラッグ社自体がコケたのでどうなってしまったか…
その下の自重51トンって…日本の客車じゃありえねぇ重さです。車両が重くても40トンくらいの旧客用のTR47台車のスプリングを強化して釣り合いバネに白を差してヨーロッパ仕様の台車の雰囲気のイメージに近づけて…。このためだけに1両あたり16本×11両分176本ものTR47用強化スプリングを作ったわけで…何とも贅沢な話です。
何でもTR47台車の乗り心地の良さに乗務員がびっくりしたとか。旧客急行を知ってる世代にしてみればTR47台車の滑るような重厚な走行感は当たり前でしたが…国鉄の標準設計の優秀さが裏付けられたわけようでちょっと嬉しいですな。
デッキ脇の「VOITURE-LITS」標記ですが、これ、「SLEEPING-CAR」とか「CAMAS」とか「SCHLAFWAGEN」とか各国語の「寝台車」標記がありました。さすが国際列車。
編成順に
1号車 荷物控車 マニ50 2236
2号車 寝台車 WLA LX16 3487A
3号車 寝台車 WLA LX16 3472A
4号車 寝台車 WLA LX16 3537A
5号車 寝台車 WLA LX16 3480A
6号車 寝台車 WLA LX16 3542A
7号車 寝台車 WLA LX20 3551A
8号車 サロン・バー車 ARP 4164E
9号車 プルマン1等車 WSP 4158DE
10号車 食堂車 WR 3354
11号車 荷物車 D18 1286M
12号車 乗務員寝台車 Y3909A
13号車 ハイビジョンシアターカーオニ23 1
このうち、我が家の写真で確認できるのは
VOITURE-LITS(仏語)標記はこの写真の3487、3480、3909
SLEEPING-CAR(英語)標記は3472、3537、3551
3487、3480、3472、3551にはSCHLAFWAGEN(独語)の標記もありました。
3909にはCAROZZA CON LETTI(イタリア語)
我が家に残る写真では判然としない部分があるのですが、ドアが4ヶ所あるのでそれぞれのドアに別々、4カ国語で「寝台車」表記されていたのではないかと思われます。きっちり各車の写真を撮っておけばよかったです。車両の連結の向きにもよるのでしょうが、片側がVOITURE-LITSまたはSLEEPING-CAR+SCHLAFWAGENかCAROZZA CON LETTIになっていたのではないかと思います。CAMAS(スペイン語)標記は3542のみでこれは4ヶ所すべて同じでした。
あぁ、蘊蓄ネタになってしまった…語学まったくダメなのにこういうのだけは覚えてるっていかにもヲタ…(爆)
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