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2008年12月20日 (土)

オリエント急行 寝台車

Lx16

 というわけで、またオリエント急行。ネタに出かけるとシリーズ(と言えるかどうか微妙だけど)がぶつ切りになってよろしくないですな(汗)

 説明の必要もないワゴン・リの青い客車。1輌の定員10名のLX10、16名のLX16、20名のLX20…と、要は1人用×10室の寝台車ですが、そのうち何室を2人用に使えるような仕様または改造したかということでLXはLUXUARY(ラグジュアリーの綴り合ってるかな?)の略、その後ろの数字が定員という形式の決め方でした。

Emblem

 何よりも濃紺の客車に燦然と輝くこのエンブレム。当時のびわ湖パラダイスのオリエント急行ホテルでも見られたわけですが、こちらは線路の上を走る生きている車両なわけで、その輝きと重みは格別でした。

 で、日本の線路上を走らせるにあたってはJRの車籍と検査が必要なので、その標記車両妻面にされていました。

Sekiku

 3号車3472の妻面に施された検査標記。通常メーカー名が入るのは新車の標記ですが、日立笠戸工場で日本向けに改装されたので63年10月日立。形式はLX16。今でこそE○○系とかありますが、形式にローマ字が入ってるってのは当時すごい違和感でした。

 この写真には写ってませんが、これ以外に「東シナ」所属も標記されていました。来日の記念にそのままにしておくとNIOEのグラーツ会長が言ってましたけどその後イントラフラッグ社自体がコケたのでどうなってしまったか…

 その下の自重51トンって…日本の客車じゃありえねぇ重さです。車両が重くても40トンくらいの旧客用のTR47台車のスプリングを強化して釣り合いバネに白を差してヨーロッパ仕様の台車の雰囲気のイメージに近づけて…。このためだけに1両あたり16本×11両分176本ものTR47用強化スプリングを作ったわけで…何とも贅沢な話です。

 何でもTR47台車の乗り心地の良さに乗務員がびっくりしたとか。旧客急行を知ってる世代にしてみればTR47台車の滑るような重厚な走行感は当たり前でしたが…国鉄の標準設計の優秀さが裏付けられたわけようでちょっと嬉しいですな。

 デッキ脇の「VOITURE-LITS」標記ですが、これ、「SLEEPING-CAR」とか「CAMAS」とか「SCHLAFWAGEN」とか各国語の「寝台車」標記がありました。さすが国際列車。

編成順に

1号車 荷物控車  マニ50 2236
2号車 寝台車   WLA LX16 3487A
3号車 寝台車   WLA LX16 3472A
4号車 寝台車   WLA LX16 3537A
5号車 寝台車   WLA LX16 3480A
6号車 寝台車   WLA LX16 3542A
7号車 寝台車   WLA LX20 3551A
8号車 サロン・バー車   ARP 4164E
9号車 プルマン1等車   WSP 4158DE
10号車 食堂車       WR  3354
11号車 荷物車       D18 1286M
12号車 乗務員寝台車      Y3909A
13号車 ハイビジョンシアターカーオニ23 1

このうち、我が家の写真で確認できるのは

VOITURE-LITS(仏語)標記はこの写真の3487、3480、3909

SLEEPING-CAR(英語)標記は3472、3537、3551

3487、3480、3472、3551にはSCHLAFWAGEN(独語)の標記もありました。

3909にはCAROZZA CON LETTI(イタリア語)

 我が家に残る写真では判然としない部分があるのですが、ドアが4ヶ所あるのでそれぞれのドアに別々、4カ国語で「寝台車」表記されていたのではないかと思われます。きっちり各車の写真を撮っておけばよかったです。車両の連結の向きにもよるのでしょうが、片側がVOITURE-LITSまたはSLEEPING-CAR+SCHLAFWAGENかCAROZZA CON LETTIになっていたのではないかと思います。CAMAS(スペイン語)標記は3542のみでこれは4ヶ所すべて同じでした。

 あぁ、蘊蓄ネタになってしまった…語学まったくダメなのにこういうのだけは覚えてるっていかにもヲタ…(爆)

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コメント

1.オリエント急行
 貴重な写真と編成表まで・・・懐かしいです。私も当時のJRのパンフ、未だに持ってます。今なら大枚叩いてでも乗ったけど当時は指をくわえているだけでした。
 にしても、オニ23て、写真見た記憶が無い。種車は何だったのですか?
2.新幹線
 ハードなスケジュールお疲れ様でした。朝昼晩と駅弁尽くしだったご様子、胃にまで記憶を留めれば忘れようがないですね。もう当分駅弁は見たくないのでは?(笑)

投稿: kokubu | 2008年12月20日 (土) 23時56分

おばんでございます。
バブルとはいえ大学生でしたからねぇ…はたく大枚なんかなかったわけで(笑)私も指をくわえて見てるだけでした。オニ23 1はオハネフ23 8を改造した控車兼日立ハイビジョンシアターカーで、ハイビジョンのPRを兼ねてオリエント急行のパネル展示紹介をしてました。
新幹線は…駅弁4連発は胃袋よりお財布にやさしくないですね。スケジュールはめっちゃハードでしたが、行ってよかったです。駅弁?まだ食べられますよ(爆)

投稿: 西乃湯 | 2008年12月21日 (日) 20時44分

寝台車標記は4ヶ国語全てが標記されているのではなく、たしか車両により違っていた記憶があります。聞いた話では運用先によって変えてたらしいですが、来日した車両は「動態保存車」であるため、必ずしも原型ではなかったようです。

あと検査標記の写真をツイート @wani_twi させて頂きました。問題ありましたなら削除しますのでお知らせ下さいませm(_ _)m

投稿: wani | 2017年1月25日 (水) 22時13分

wani様
こんばんは。国際列車なので様々な言語で表記されていたのだと思います。そのあたり、資料が手元になかったのですが、後年発売されたkatoのオリエント急行88の模型で解明されています。

それにしてもヨーロッパの客車に「日立」とか「東シナ」、「積」「空」「換算」といった日本語表記というのもそうですが、古い車両なのに「新車」扱いかぁって、あまりにも現実離れしていて見入ってしまいました。

投稿: 西乃湯 | 2017年1月29日 (日) 23時44分

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