というわけで、遅ればせながら鉄道博物館での連絡船イベントです。まずはこのために収蔵庫から運び出された50分の1津軽丸とkeiichiさんの80分の1十和田丸、その向こうにE5系モックアップという新旧北海道連絡の並び。津軽丸を南館3階の常設展示場へ運ぶためにケースのガラスを外し、反射の無い状態で大撮影会。アイドル撮影会かといわんばかりのシャッター音。閉館前の作業だったので、皆さん奇異の目で見ておりました。
さて、今回は2日間にわたるイベントでしたが、講演内容はこれまでの船の科学館での内容とほぼ同じ。ですが、連絡船に乗るまでの雰囲気を再現という、これまでにない企画でした。
まずは485系のヘッドマークを白鳥に替え、方向幕も作成。この辺りは事前に大神さんから聞いていたのですが、その電話の時に「隣があけぼのだから奥羽線に偏ってて・・・」「てっぱくだからゆうづるかはくつる辺りのヘッドマーク持ってないかな」と話してたらホントにゆうづるに・・・で、夕方に日本海に付け替え。撮影タイムということで、柵や表示類も全撤去。区名札もゆうづるの「青」から日本海の「秋」に替える、テールライト片目の入替灯モードに切り替えるなど学芸員さんもノリノリでした。
日本海バージョン。2日目は日本海→ゆうづるへの付け替え。で・・・
人通りを止めてくれたので、こんな4並びの撮影ができたのでした。
さて、イベントは白鳥への乗車から。このために車内放送設備を復活させたのでした。オルゴールも電子式ではなく、ゼンマイ式。しかもいい具合にピンが欠けてて音が抜けるリアルっぷり。車内放送に合わせて乗船名簿配布ですが、こちらは最終便戦友会の橋本氏が車掌のコスプレで。てっぱく所蔵の国鉄制服に身を包み、専務車掌となりますが、立ち姿、振る舞いなど、リアル車掌なのでばっちり様になってます。
まずはドアで連絡船の船内発行乗船券を模した硬券を参加者に配布。通常閉鎖のモハ484へ。あっという間に満席で2日ともクハにもご案内。方向幕はわざわざ新たに作成し、4ヶ所とも白鳥になってます。
車内の広告枠はこれまたてっぱくに残っていたものをカラーコピーで。
車内放送は吉田さん。昼頃から何度も練習してましたが、8号車だけ放送というわけに行かず、一般客がいる9号車にも流れてました。1日目と2日目では微妙に原稿が違い、青森の接続時刻が連絡船末期のものから1972年の時刻表になってたり、青森駅の西口の案内が加わったりしてました。で、あまりにもリアルなので、若手の研修用にアンコールという学芸員さんのリクエストで29日夕方イベントではやらなかった大阪・新大阪発車後のアナウンスも加えたバージョンをやりました。発音、間、早さなど今とは違う昭和の香りを博物館のイベントで引き継いでいくために・・・ということだそうで、当時を知る我々や学芸員さんはいたく感激しておりました。
車掌室でアナウンスをする吉田さん。室内灯は復旧できなかったとかで暗い中での原稿読みです。途中で学芸員さんが「録音ではありません、リアル放送です」と解説してました。
乗船名簿を配る橋本氏。手前のビデオカメラと橋本氏の名札がなければまさにあの時代そのもの・・・
今回のイベントのために新たに作成した乗船名簿。白い普通船室用もあり、そちらには「グリーン船室は淡緑色の名簿を・・・」の記載も。
特急接続優先乗船のマル特マーク付きってのがいいですねぇ。
で、その車内放送の研修用アンコール版に手持ちの485系の走行音と静止画を重ねて動画をつくってみました。
約10分の動画は →こちら← wmvで約66MB
その車内放送の後、下車し、緊締具実演。
緊締具実演は解説が髙橋さん、実演が山本さんのコンビ。解説をしながらコキに緊締具をかけていきます。
てっぱくの床には当然緊締具用のレールがないので、展示台の下半分をおもりで動かないようにして実演です。
こんな感じになります。緑のコンテナがいい味出してます。
交直流切替機器を見る階段の上から。参加されたお客さんにも何人か体験してもらいました。
この後南館に移動して講演会。まずは大神さんから連絡船の概要を。
鉄道連絡船とはどういうものかという概説です。この画像は2日目。
会場は大入り満員です。こちらは1日目の画像。今回は正面スクリーンに加えてTVモニター2台登場です。
さて、1日目の講演、髙橋さんの甲板部のお仕事ということで、緊締具実演に続いて車両航送についての講演です。
船の科学館での第9回が髙橋さんの講演だったのですが、その日は自分が夜の飲み会にしか参加してなかった・・・
続いて無線部のお仕事で大西さん。
こちらは2016年の船の科学館第8回講演会や2017年の鉄道博物館の青函連絡船教室と概ね同じ内容です。
例によって大神さんとモールスの実演も。
以上が1日目の内容で、2日目は・・・
渡邊さんの機関部の話です。一段と濃い・・・解説の図が詳細鮮明に・・・
内容は2015年の船の科学館での第7回の推進装置と2018年の第12回電力供給システムの合わせ技。子どもが走り回るてっぱくとしては異質の超硬派の専門的な内容です。
続いては吉田さん。
銅鑼を叩いて登場です。今回は銅鑼はこの場限りです。
内容は2018年の第13回とほぼ同じです。が・・・
グリーン桟敷席の一人分の幅、測ってみると36センチ。ブルートレインの52センチより16センチせまいです・・・という内容がてっぱくならではのネタでした。
そして飾り毛布の実演大会。今回は上杉先生登場です。
まずは吉田さん。続いて森本さんと共演で。
異なるデザインの松竹梅で〆です。
今回もおなじみkeiichiさんの十和田丸。さすがにバッテリーでは2日間もたないので、陸電仕様になってました。1日目は見通し灯持ってくるの忘れて、さらに桟橋の電気がつかない・・・画像は2日目。見通し灯つけて、桟橋の電気が復旧しています。抵抗半回し・・・ハンダごて作業の後に発覚・・・
周りの紙ものは私のコレクション。2日目は切符も追加しましたが、写真撮るの忘れた・・・
今回の白眉は籾山模型製の50分の1津軽丸。今回のイベントのために収蔵庫から引っ張り出してきました。
これ、模型のブリッジ内部です。めっちゃ細かいです。iphoneで窓から撮るとこんな感じ。客室はライトがうまく回らなくて撮れませんでした。
昭和39年当時の価格150万円。当時の大卒初任給が1.5~2万円位なので現在の価格だと約10~15倍の1500~2000万円といったところでしょうか。
撤収作業にあわせて常設展示の移設の為にケースのガラスを外した状態で。ガラスの反射がないのでキレイです。
最初と逆のスタボード側の並び。この後移設作業です。
ケースから本体を外して・・・本体とガラスはエレベーター、展示ケースはエスカレーター経由で3階へ。
最終的にここに落ち着きました。ケース越しに北斗星や海峡、連絡船のポスターが見える位置というのは完全に狙っていたそうです。
移設前に史料保存会のみんなで記念撮影。
講演会、開館前から準備して、閉館後に作業して・・・とそれはそれは楽しい2日間でした。
お会いした皆様、お世話になった皆様、特に鉄道博物館様、ありがとうございました。
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忙しくてへろへろで、この2日間体を空けることができたのが奇跡です。
次の講演会の予定の日、午前中胃カメラ・・・・
さて、明日、日帰りで沖縄行ってきます。モノレールに乗ってタイトル防衛しないと・・・
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