羊蹄丸 12月22日
行ってきました。年内に行ける最後の日ですので…。あまり体調がよくなかったのですが、飛行機もレンタカーも押さえてたし、特便1はキャンセル料高いし…先週と同じ、岡山AP回りです。ちなみに、空旅氏は髙松APから来てました。
まずは防波堤の上からの画像。しばし声が出ませんでした。何と言ってよいのか…
海水に洗われる船底部。穴の奥に光が届いているので、上部構造物というか、第二甲板の床板までははがされてるのでしょう。
これがどこかというと一般配置図の赤線の位置で切断されたのでしょう。ボイドスペースやタンクの境目を使って細切れにして陸揚げしているようです。一般配置図はオリジナルの日立造船桜島工場昭和40年7月15日付のもののコピーです。B0判のでかいものです。
初期設計、竣工設計、自動車甲板増設完成図、サロン海峡などの改装をした最終形態の4種を原寸大でコピーさせていただいたものを持っているのですが、今回は帰宅してから図面をしげしげと見てしまいました。
さて、いつもの漁港からです。船首がなくなってます。それでもまだ海に浮いています。
前方部のアップ。ビルジキールがはっきりと見えてきています。これ、喫水下2メートルくらいの所にあるはずなんですが…
後部から。側面に切れ込みが入っていますが、車両甲板の面なので、どういった意図なのか…
で、またここへ。よく見ると、先週は開いていた水密扉がふさがれています。
そのアップ。まだ防護服を着た作業員の姿が見られたので、アスベスト処理が終わっていないのでしょう。船首部のコンテナハウスもそのままです。
右舷側バウスラスタ跡。
バウスラスタ左舷側。
陸揚げされた外板部の解体作業。解体が進むと…
何と、奥に「丸」の文字の切り抜きが。「羊」と「蹄」を探したのですが、見つかりませんでした。この切り抜いた文字、どうするんでしょう。右舷側シンボルマークの行方と共に気になります。そして…
これを見つけたとき、思わず唸ってしまいました。ラシングの固定ライン…それもその間隔から2番線と3番線のポイント付近。
この赤枠の中の四角い描画の部分です。ここは操舵機室の上ですから、構体ごとクレーンで取り外されて解体されたはず。なのに、ボルトを1本ずつ外したとしか思えない状態で置かれていました。
合成するとこんな感じです。復活運行の時に、このポイント界隈の写真はしっかり撮っているので探せば出てくるはず…
エンジンルームや補機室などの廃油やビルジ、アスベストの処理に相当手間がかかって解撤のペースが落ちているような感じです。このままだと年を越しそうな気もしますが、これまで予想が悉く外れているので何とも…
今回で最後か?と思っていたのですが、どうやら年明けにまた行くことになりそうです…って行けるのか?時間が…楽譜仕上がってないし…
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コメント
お疲れ様でした。
私にここまでの情熱は…。
札幌の郷里に向かうのに結構使わせてもらったものの、結局一回もいけずじまいでした。代わりに参拝していただいた気持ちです。
とまれ、消息不明になってしまった船に比べますと(そのままの形で残ればよりよかったのですが)まだ国内で、しかもバングラディシュのような環境ではなく、しっかりリサイクルしながら解体してもらったのは良かったのかな、と。
海外、って要は競馬で言うところの「抹消→乗馬」みたいなものだったのもあるのでは・・・(涙)。
投稿: とうほく人 | 2012年12月23日 (日) 01時49分
おはようござます。
珍しく朝っぱらからblogいじってます。冬休みですんで…というよりか、年賀状が…
ここまで通うとは思っていませんでしたが、やっぱり最後まで見届けたいという思いがわき上がってきてしまいました。
金属の種別に分け、粉砕しされていく姿と、その前段階で無造作に山積みされた船体や機器を見ると何とも言葉では形容できない気持ちが…
それでも、国内で生涯を閉じることができたのは海外で行方不明になってしまった僚船に比べればずっとよかったんだ…と思っています。
抹消→乗馬扱いならまだよいんじゃ…船として使ってくれてるわけですし。乗馬じゃないあつかいとなると…
投稿: 西乃湯 | 2012年12月31日 (月) 08時54分